これまでの取組 | 久留米シティプラザ

久留米シティプラザ 久留米シティプラザ

『第九のきせきin久留米コンサート』8月ワークショップ レポート

『第九のきせきin久留米』は、ベートーヴェンの「交響曲第九番(第四楽章『歓喜の歌』)」を、障害の有無や国籍、年齢、性別などに関わらず、さまざまな人々がともに演奏することにより、曲に込められた"喜び"をわかちあうプロジェクトです。


久留米シティプラザは、9月28日(日)に市民参加者と久留米第九を歌う会合唱団、ホワイトハンドコーラスNIPPON、プロとして活躍するソリストやピアニスト、ティンパニストと共にベートヴェン「交響曲第九番(第四楽章『歓喜の歌』)」を演奏するコンサートを開催します。市民参加者は、9歳から80歳までの約40名。手話をベースに手や顔の表情、全身を使った音楽表現<手歌>パートで出演します。

8月22日(金)から24日(日)に9月のコンサートに向けたワークショップを実施。監修を務めるホワイトハンドコーラスNIPPON芸術監督のコロンえりかさんと、本番で手歌ソリストを務めるろう俳優の奈苗さんが進行しました。

22日(金)は、体や表情をほぐすウォーミングアップから。腕を回したり、眉毛や口を動かしたり。次第に参加者たちの緊張もほぐれていきます。
次に、曲の中で重要な表情や手の動かし方を学び、繰り返し練習します。「顔の筋肉をつかって!表情と手の動きが合うように意識してね。」とコロンさん。
23日(土)は、それぞれの「人生で一番嬉しかったこと」を発表。「子どもが産まれたとき」や「友だちからお揃いのキーホルダーを貰ったとき」など、嬉しかった瞬間をみんなで共有し、“喜び”を想像しながら手話で表現しました。
ベートーヴェンが曲に込めた想いや、コロンさんとホワイトハンドコーラスNIPPONのメンバーが手話で対話を重ねて「第九」のドイツ語の歌詞を訳した手歌を、一つ一つ丁寧に確認しながらワークショップは進みます。

サイン隊と呼ばれる手歌パートは、白い手袋を使って曲の世界を表現します。みなさん、白い手袋をはめるとキリっとした表情に。
休憩中も奈苗さんに質問したり、自主練をしたりしている姿が見受けられました。
休憩後は、セクションごとに曲を止めながら確認。コロンさんから「音楽と一つになって」と参加者へ声が掛けられました。
24日(日)の午前は、2日間のワークショップを通して、心配なところを集中練習。その後、2チームに分かれて動画を撮りあいました。自分がどのような表情をしているのかチェックします。
午後からは、久留米第九を歌う会合唱団との合同練習。4~5名くらいのグループに分かれて、それぞれが“歓喜”を感じた瞬間を話し合います。至る所から笑い声が。
合唱と演奏の指揮を行う辻博之さんも参加し、約100名がステージに立った合同練習は圧巻!生き生きとした表情で音楽を奏でる参加者たちの姿が印象的でした。

今後もオンラインやワークショップで練習を重ね、コンサートに向けて仕上げていきます。「第九」にゆかりのあるここ久留米で、年齢も性別も音楽経験もさまざまな人々が届ける一期一会の特別なステージをぜひ体感しに来てください。

『第九のきせきin久留米』コンサート・写真展 公演概要はこちら
 

久留米と第九
1919年12月3日、久留米に収容されていたドイツ兵捕虜により、久留米高等女学校(現在の福岡県立明善高等学校)の講堂で、ベートーヴェン「交響曲第九番」の演奏が行われました。これは、日本で初めて一般市民が「第九」の演奏を聴いた日と言われています。

『第九のきせきin久留米コンサート』8月ワークショップ レポート

2025年09月18日