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木ノ下歌舞伎「義経千本桜 -渡海屋・大物浦- 」出演・三島景太インタビュー

 時は約830年前、鎌倉幕府が開かれたころ。「義経千本桜 -渡海屋・大物浦- 」は、源平合戦で平氏を滅ぼして勝者となった源義経が、兄・頼朝に謀反の疑いをかけられて都落ちしていく中、もし死んだはずの敵将・平知盛が生きていて、二人が出会ったら?という物語です。本作で、平清盛と武蔵坊弁慶(義経の従者)という敵対する2つの役を演じるのが、福岡県出身の三島景太。「待ち望んでいた」という”凱旋公演”を前にお話をお聞きしました。

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“今”だからこそ響く舞台です

ーご自身の演劇人生の中で初の福岡公演ということですが、意気込みをお聞かせください。
 厳密に言うと、福岡"県"内での公演はSPAC(所属している劇団)で何回か経験してます(北九州など)。ただ、福岡県と言っても自分と縁のあるのは"西鉄沿線"なので(笑)、その意味では、今回が人生初の"地元での公演"ということになります。"西鉄沿線での公演"は、舞台俳優になってからずっとずっと長年の夢でした。もしかしたら、一生叶わない夢かもしれない、と半ば諦めていたので、今回の"西鉄沿線"での地元公演は、本当に奇跡のような気がしてます。
 中学生の時、かつて福岡市の舞鶴にあった福岡市立少年科学文化会館の舞台に立ちました。今回の公演はその時以来36年ぶりの福岡での舞台です(笑)。
 意気込みというのは特にはなくて、地元での公演でも、"いつもと同じように"舞台に立とうと思っているのですが、まちがいなく本番当日は緊張しまくると思います(笑)。なにせ地元での公演は生まれて初めてなので、どういう緊張を経験するのか全く未知。生まれて初めての"一生に一度しか経験出来ない緊張"を楽しみたいと思います。

ー久留米の思い出があれば教えてください。
 僕が福岡で過ごしたのは生まれてから高校を卒業するまでの18年間で、実はその時は久留米には全く縁が無かったんです("西鉄沿線"と言っても当時僕が過ごしていたのは、"西鉄貝塚線"だったので)。
 僕が大人になってから実家が小郡市に引っ越しをしたので、久留米とはその頃からのお付き合いです。実家に帰省した時、久留米には時々遊びに来てました。久留米シティプラザが出来る前の、井筒屋にも遊びに来てました。久留米には友人が何人かいます。その友人達に連れて行ってもらうお店は、どのお店もとても美味しくてハズレが無い。久留米六ツ門商店街で、"今日はどのお店に入ろう"と、お店選びをするのはとても楽しいです。
 実は、久留米シティプラザのオープン当時にココに遊びに来てます。劇場が街のコミニュケーションの中心になっていくんじゃないか、と物凄くワクワクした記憶があります。今回、その場所に立つことが出来て本当に光栄です。

ー久留米の皆さんへメッセージをお願いします。
 木ノ下歌舞伎『義経千本桜 ー渡海屋・大物浦ー』は、"今"だからこそ響いてくる舞台になっています。この舞台を劇場で体験していただいて、"今"しか感じることの出来ないたくさんの感覚に出会って頂けると嬉しいです。

 

●Profile

1967年生まれ 福岡県出身。水戸芸術館ACM劇場専属俳優を経て、1997年創立時よりSPACに所属。鈴木忠志、宮城聰、今井朋彦、小野寺修二、原田一樹、多田淳之介、金森穣、イ・ユンテク、オマール・ポラス、ジャン・ランベール=ヴィルド等さまざまな演出家の作品に出演。国内外70都市以上での公演経験を持つ。2014年「ふじのくに⇄せかい演劇祭」にて一人芝居『ジャン×Keitaの隊長退屈男』を好演。これまでの主な主演作品『ロビンソンとクルーソー』、『ドン・ファン』、『ドン・キホーテ』など。木ノ下歌舞伎には今回初参加となる。

木ノ下歌舞伎「義経千本桜 -渡海屋・大物浦- 」出演・三島景太インタビュー

2021年06月02日