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「はじめてのえんげき体験ワークショップ(2024年度)」レポート

はじめてのえんげき体験ワークショップ」は、アーティストや仲間との演劇づくりを通して想像(創造)力や表現力、コミュニケーション能力を育む機会となること、こどもたちにとって劇場が親しみのある楽しい場所になることを目指して、2023年7月から実施しているプログラムです。


2024年8月24日(土)と8月25日(日)に久留米シティプラザ中会議室で開催した、久留米シティプラザ キッズプログラム2024「はじめてのえんげき体験ワークショップ」の様子をご紹介します。

進行は劇作家・演出家の川口大樹さん、俳優の横山祐香里さん、松永檀さん、青野大輔さん、ダンサーの真吉さん。24日は10名、25日は18名が参加しました。

今回のテーマは「まぜあわせる」。絵具をまぜていくと色が変化するように、みんなのさまざまなアイデアをまぜあわせると、一人では考えつかないアイデアが出来上がります。川口さんが「みんなで協力して世界でたった一つだけの物語をつくりましょう」と話すと、参加者たちは元気にうなずきます。前半はコミュニケーションゲーム「ゴー・ストップ」。川口さんの「ゴー」の合図で歩き始め、ストップと言われたらその場で止まります。さらに、「ジャンプ」と「クラップ(手拍子)」の指示が加わりゲームは複雑に。全力で体を動かした後は、3~4人のグループに分かれて連想ゲームで頭をほぐします。すっかり打ち解け、リラックスした参加者は、いよいよ、演劇づくりの時間です。はじめに、川口さんの提案で「困っている」シーンを各グループでつくることに。くじで引いたキーワードをもとに、「○○がなくなって困っている」設定をグループで話し合い、物語の予告編(導入部分)をつくって発表。そして、困っていることを解決するためのキーワードを新たにくじで引き、参加者同士でお話の続きを考え、披露します。


24日(土)、「マイク」というキーワードを引いたグループはみんなで話し合って、生放送が近づいているテレビ局でマイクがなくなって困っているという設定にしました。次に引いた解決のキーワードは「輪ゴム」。放送ができずにいたスタッフが輪ゴムをはじくと、秘密の部屋にあたって扉が開き、そこからなくなった物が次々に現れてくるというお話を演じました。25日(日)、「固さ」を引いたグループは会議室を飛び出してロビーで作品を披露。ある日突然、世の中から「固さ」がなくなり困っているという設定です。解決のワードは「鏡」。鏡が反対に映るということに着目した参加者は、鏡の世界に入り、謎の老人から無くなった「固さ」を取り戻すことで解決。鏡の中に入るシーンも全員で話し合い、ロビーにある自動販売機の入り口を鏡に見立てるなど工夫しました。難題かと思われたキーワードでも、川口さんから教わった演劇づくりに大切な「まぜあわせる」を実践し、グループごとに独創的で楽しい演劇をつくりあげた参加者たち。終了後、「自分一人では考えられないことを、みんなの意見をまぜあわせて解決できた」「みんな優しくしてくれて、初めてあった人とも仲良くできてよかった」など嬉しそうに感想を話してくれました。


参加者の感想を、一部ご紹介します。

・すごく楽しかった。来年も来たい!先生たちがすごく優しくしてくれて安心した。他の人にも紹介したいと思う。ゲームもすごく楽しかった。みんなと仲良くなれてうれしかった。ありがとうございました。
 

・自分で脚本などを書き、それを自分で演技したことなどが楽しかった。また来年も参加しようと思った。

 

・演劇の力はすごいと思った。学校の演劇クラブでも頑張りたい。演劇の力を教えてくれてありがとう。

 

・ひとつの場所よりもいろいろな場所でしたりした方が楽しい。

・まだであったことのない友達とやることで演劇の面白さがもっと分かった。

・一人では思いつけないアイデアをみんなで考えると全く別のものができて楽しかった。

  

2024年09月29日