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もっと知りたい!木ノ下歌舞伎「義経千本桜-渡海屋・大物浦ー」

 「義経千本桜」は江戸時代に生まれた三大名作歌舞伎の1つ。全五段から成る傑作長編で、源平合戦後も平家残党が生き延びていたという設定のもと、平家武将たちと源義経の“その後”が描かれています。その二段「渡海屋・大物浦」は、海に身を投げて自害したはずの平知盛が、船宿の主人となり義経に復讐を企てる物語。木ノ下歌舞伎では2012年の初演以降、再演を重ねてきた代表作です。変わりゆく時代の中、変わらぬ信念で戦った知盛の姿は、今どんな相貌をもって現れるのか。ここでは公演に先立ち、本作に登場する平知盛や安徳天皇など久留米ゆかりの人物にスポットを当て、時代背景や人間関係、地元で語り継がれてきた伝承などをご紹介します。

 

●時代背景 

click!➡  源平の戦い 年表  ~平家物語の世界~ 

源平合戦とは、今から850年以上前の二大武家・源氏と平氏による政権争いのこと。平氏の全盛期を支えた平清盛の独裁に、各方面から不満が高まって源氏が挙兵、平氏は滅亡しました。本作で描かれている平家一族の無念、そしてお家再興の野望…。そもそも、約30年にも及んだ源氏と平氏の争いの発端はどこにあったのでしょう。ここでは「平家物語」で描かれた源平合戦と源氏の動向を、郷土史とともに年表で振り返ります。

 

●人物相関図  

click!➡  主な登場人物と相関図  ~「義経千本桜-渡海屋・大物浦-」を観る前に~

 「義経千本桜-渡海屋・大物浦-」の主な登場人物と関係について、簡単にまとめました。公演前に、予習も兼ねて是非ご覧ください。

※この関係図は、木ノ下歌舞伎のホームページに掲載されている「義経千本桜-渡海屋・大物浦-」公演に合わせた家系図になります。

 

●久留米に残る平家伝説スポット  

 「義経千本桜-渡海屋・大物浦-」のタイトルにある”大物(だいもつ)”は、作品の舞台となった兵庫県尼崎市の地名です。実は久留米にも、"安徳天皇が密かに逃げ延びてきた”という御潜行説や平家落人伝説がいくつも残っており、なんと久留米藩地誌には平清盛が河童になったという記述も!ここでは安徳天皇が祀られている水天宮をはじめ、本作の主な登場人物でもある平知盛の墓など、身近に伝わる平家ゆかりの地をご案内します。

click!⇩ ~地図上の番号①~⑪をクリックするとスポット情報が出ます~

①高良大社 ②全国総本宮水天宮 ③按察使局千代墓 ④日輪寺 ⑤白鳥神社 ⑥朝日寺 ⑦平知盛の墓 ⑧馬場瀬神社 ⑨池野神社 ⑩庄前神社 ⑪下野水天宮

 

 

 

2021年06月16日