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『ふしぎな ふしぎな 音のコンサート』前田啓太さんにインタビュー

本格的な打楽器の音楽を浴びて

 

0歳の赤ちゃんからと3歳から。小さなお子さまも気軽にお楽しみいただける2つの親子向けコンサートを“打楽器”というジャンルで開催します。あっ!と驚く音色やリズムを披露してくれるのは、打楽器奏者の前田啓太さん。打楽器や自身の活動に関する想い、公演に向けての意気込みなどをお届けします。

 

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―まず、打楽器を始めたきっかけは?

 小学校から中学校までの9年間はサッカー部でしたが、高校入学時に吹奏楽部の先輩から「ドラム叩いたらモテるよ」と言われて入部。まだ、パーカッションという言葉すら知りませんでした。

   ※打楽器の総称だが、クラシック音楽ではマリンバなど旋律を奏する楽器も含む。

―吹奏楽部に入部後、実際にドラムを演奏していかがでしたか?

 当時はドラムが一番カッコよくて、世界で一番モテると思っていました(笑)。

―そのまま音楽の道に進んだ理由は?

 高校時代、OBの影響で音楽を職業にする道があることを知りました。パーカッションパートの中で一番好きだったドラムを長く続けたかったので、「ドラムで食べていくにはどういう進路があるだろう」と考えて、音大へ進学。ずっと意識はしていましたが、決定的だったのは、マルチパーカッションのソリストだった師匠の演奏会です。打楽器だけの音楽を初めて聴いて、衝撃を受けました。音楽も師匠も本当にカッコよくて、「ソリストになる!」と決意しました。

―SNSへ動画を頻繁にアップしていますね。

 中高生の部活動はコンクールに夢中になりがちです。あれもダメ、これもダメという禁止事項が増えると選択肢が減って、音楽を学ぶ喜びから離れてしまいます。先生の言う通りに演奏するのではなく、自分の価値観で好きなものを探して欲しいと思った時、気軽に見ることができるSNSなら参考にしてもらいやすいと考えました。「こういうのもありなんだ」という多様性を感じてほしいし、単純に私の自己鍛錬の場でもあります。

―今回はどんな公演にしたいですか。

 私は日ごろから、音楽教育・音楽文化の発展・地域活性の3つへの貢献を軸に活動しています。私が演奏する打楽器音楽は、クラシック音楽の流れを汲んだ現代音楽。ちょっと変わったジャンルですが、新しい発見や新しい世界をご覧いただけると思います。コンサートでは演奏者と観客の距離をなるべく近くして、子どもたちに本格的な打楽器の音楽を浴びて欲しいです。ザ・グランドホールはオペラハウスのようで音の響きも素敵だから、楽しい想像が膨らんでいます。

―打楽器のコンサートは珍しいので、子どもたちの反応が楽しみです。

 ふわふわとした丸い音だけでなく、複雑な音や現代音楽など、あえて本格的な演奏もしようと思っているので、どう響くでしょうか。音楽の受け取り方は自由なので、寝ながら聴いていただいてもいいですし、ワーっと興奮しても構いません。

―子どもたちとの距離も近そうですが、何と呼んでもらいましょう?

 「けいたくん」と呼ばれたいですね(笑)。

―最後に、お客様へのメッセージをお願いします。

 九州でソロのコンサートをするのは初めてなので嬉しいです。きっとお楽しみいただけると思いますので、ぜひお越しください。

 

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【まえだ けいた】

富山県出身。武蔵野音楽大学卒業。ドイツ国立カールスルーエ音楽大学で最優秀の成績を得る。2011年バーデン文化財団主催の国際音楽コンクールで第1位受賞。ソリストとして打楽器の新しい可能性を開拓中。

2019年01月18日