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江戸落語 柳家三三さんインタビューをアップしました!

今年の聞き納めは

ほっこり温まる江戸の人情噺を。

 幼い頃から大好きだった落語の世界に飛び込み、噺家となって二十余年。今では“若き古典落語の名手”と称される柳家三三さん。全国各地の高座を飛び回る一方で、映画の落語指導やコミックスの落語監修も務めるなど、多岐にわたって活躍中です。子育て世代には、NHK教育テレビ「おかあさんといっしょ」のアニメ「パンツぱんくろう」のせんたこはっちゃん役と言えばお馴染みでしょう。取材の日は長距離移動後の高座前でしたが、疲れた顔一つ見せず、飄々とした語り口で久留米公演への想いを語ってくれました。

●演目は年末にぴったりの『文七元結』です。

 ちょっとドラマチックですし、後味の良い人情噺なので暮れの聞き納めにふさわしいかなと。「あぁ、良かったね」と気持ち良くお帰りいただけると思います。

●登場人物が多いので、演じ分けも大変そうですね。

 それぞれの役になりきらないとらしく聞こえないし、一つの役にのめり込んでもダメ。例えるなら、私が多重人格だとして、分裂した人格が一人の役を100%ずつで演じて、それをまとめて演出家をする人格もいて、タイムキーパーもいて、それぞれ各自の役割を果たしていると言ったらわかりやすいでしょうか。自分の中で、シーンごとに出てくる人格がいるんですよ。

●演じる上で気をつけていることは?

 落語はストーリーが決まっているので、噺家が思い描いている映像を見たままに話すだけ。ただ、どんな風に話すのかというサジ加減は、お客様の反応とか雰囲気に引っ張り出してもらうという感じです。笑わせるんだ、楽しませるんだ、と自分が操るのではなく、お客様に導かれて次の言葉が出てくる、という感覚を信じています。私は子どもの頃から落語が大好きで、幸いにも今は噺家になって高座に上がることで暮らせています。そんな恵まれた環境にいますから、上がった先々の高座で、いろんな状況を含めて楽しみたいです。

2年連続の久留米公演です。

 久留米で話したのは昨年が初めてですが、「よく来たね」って温かく迎えてもらえたのを覚えています。久留米座の和の空間は、落語をするのにすごくしっくりくるんですよ。雰囲気が出来上がりやすい環境とでも言いましょうか。そんな良い思い出だけを頼りに今年も伺います()。久留米のお客様と一緒に楽しい時間が持てるといいですね。

 

◆江戸落語 柳家三三独演会「三三の冬噺。」公演情報の詳細はコチラ!

 

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【やなぎや さんざ】1974年神奈川県出身。93年3月、高校卒業と同時に柳家小三治に入門。同年5月、楽屋入りし前座名「小多け」となる。96年、二ツ目昇進と同時に「三三」に改名。06年に真打昇進。キレのある語り口は落語通をも唸らせ、高い話術が必要な人情噺などで真価を発揮する。

 

 

2017年11月29日